「フリーター・ニートの数の推移」および「子ども・若者白書」からみる、若年無業者・フリーターの現状

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【ポイント】

1: フリーター数・ニート数ともに減少しているように見えるが、実態は若年層が減少しているだけ

2:各年齢階級人口に占める25~34歳のフリーター割合は、若年フリーターの割合を上回っている

3:「国」の施策を活用することが、現状を抜け出すポイント

  

前回に続いて、「第1回 この後の人材開発政策の在り方に関する研究会」の資料「人材開発政策の現状と課題、今後の見通しについて」および内閣府の「子ども・若者白書」を基に、若年無業者およびフリーターの現状を見ていきたい。

  

1: フリーター数・ニート数ともに減少しているように見えるが、実態は若年層が減少しているだけ

上記は厚生労働省「人材開発政策の現状と課題、今後の見通しについて」の「フリーター・ニートの数の推移」である。この通り、フリーターとニートの数は総数としては減少の傾向にある

しかし、フリーターの数における減少原因は15~24歳の若年フリーターが56万人(△47.86%)と大きく減少していることである。

同様に、ニートの数も若年層(15~24歳)の減少が大きく影響している。また、ニートに関していえば、点線(筆者追記部分 濃緑:19歳→24歳→29歳→34歳 薄緑:19歳→24歳→29歳 薄青:19歳→24歳)で示した通り、24歳以降は数の変動がほぼ生じていない。

このことから、総数の減少は若年層(~24歳)が減っただけであり、中年齢層(25~34歳)においては同一人物が継続的にフリーターやニートの状況に置かれていることが考えられる。

 

2: 各年齢階級人口に占める25~34歳のフリーター割合は、若年フリーターの割合を上回っている

上記は内閣府「平成27年度版子ども・若者白書」の「フリーター(パート・アルバイトとその希望者)の数」である。
この通り、若年層が減少する一方で平成26年までは中年齢層が逆に増えている。中年齢層のフリーター割合が右肩上がりで増え続けることにより、各年齢階級人口におけるフリーターの割合が平成24年で逆転した。

この原因のひとつとして考えられるのが、新卒者の就職内定率である。

上記は厚生労働省「人材開発政策の現状と課題、今後の見通しについて」の「新規大学卒業(予定)車の就職(内定)立の推移」である。
この通り、リーマンショックの影響によって平成22年から26年までの5年間は就職氷河期(平成5年~16年)と同等の就職内定率に落ち込んでいる。正規職に就職できず、やむなく非正規職にて雇用関係を結ばざるを得なかったことが、フリーター割合の増加につながっているものと考えられる。

併せて、不本意非正規雇用労働者の数を見ていきたい。

上記は厚生労働省「人材開発政策の現状と課題、今後の見通しについて」の「不本意非正規雇用労働者の状況」である。
平成30年における25~34歳の不本意非正規雇用労働者は47万人であり、前記フリーター数が82万人であることから、約6割が不本意な状況で働いている状態にあるものと言える。
64歳まで継続して人数が大きく変わらないことから、新卒時に正規職に就職できない(および就職後の諸環境の変化等により非正規となる)と、フリーター等の非正規雇用の状況に継続して置かれがちになるものと見ることができる。

  

3:「国」の施策を活用することが、現状を抜け出すポイント

このように、いったん非正規職となって年数が経過すると不本意な状況が継続しがちになりうる。
そこから抜け出そうと、「ある程度の収入があって正社員」を目指すが故にブラック企業を掴んでしまい、より一層の悪循環に陥るケースが多々ある。

そこで活用したいのが、ハローワークの職業能力開発支援である。

職業訓練では、在職中でも土曜などの休日を活用することにより、1時間あたり1,000~2,000程度と安価に専門的技術を学ぶことができる。
日本版デュアルシステム(座学教育と企業実習)は、6か月コースでは受講料無料で受講することができ、受講後の就職率は93.0%と高い効果を得ることができる。

「ハローワークは基本手当(いわゆる失業給付)を貰うところ」という認識は勿体ない。失業者はもちろん、在職者や従業員のスキルを伸ばしたい経営者も積極的に活用するに足る「国」の施策施設なのである。

 

総括:

バブル崩壊から四半世紀の長きにわたって、日本経済と雇用環境は大きく狂いを生じて続けてきた。国際経済や天災事変に振り回されつつも、いまようやく落ち着きを取り戻しつつある状況の中、国の施策としても来年には「就職氷河期支援施策の取組」に係ろうと本腰をいれようとしている。

いま不本意な状況に置かれている人たちも、これからの努力次第でより良い人生を得る機会が訪れようとしている。そのためには、いかに有益な情報を手に入れて行動するかに掛かっている。
そのためには、今後の30年をどう生きるのかを図る道標として、これから5年間の労働環境の変化を注意深く見ていく必要があるだろう。

  

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