厚生労働省 令和2年度概算要求のポイント

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【ポイント】

1: 概算要求額(一般会計)は32兆6,234億円(昨年予算額+6,593億円)

2: 労働力供給項目は「高齢期も見据えたキャリア形成支援」「最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上」「就職氷河期世代活躍支援プランの実施」に注力

3:「人生100年時代に対応した全世代型社会保障の構築」が政策の力点

  

1:概算要求額(一般会計)は32兆6,234億円(昨年予算額+6,593億円)

概算要求額の推移は、以下の表の通り。

少子高齢化による社会保障費の増大だけではなく、近年は「働き方改革」に代表されるように「攻め」の財政出動が増えている。
これにより、最近は概算要求額より予算額が多くなるという現象も発生している。

なお、「労働力供給関係予算」は筆者が「厚生労働省概算要求における重点要求(ポイント)」を基に関連予算を算出したものである。
おそらく、令和2年度の予算額も昨年と同程度もしくは6,000億円に迫る額が期待できるものと思われる。

 

2:労働力供給項目は「高齢期も見据えたキャリア形成支援」「最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上」「就職氷河期世代活躍支援プランの実施」に注力

平成31年度は「働き方改革」一色と言ってよいほどの力の入れ具合であった。
それに対し、令和2年度は「2040年を展望した働き方」に視点が移っている。
これは平成30年10月22日に発足した「2040年を展望した社会保障・働き方改革本部」での議題が反映されたもの。

平成31年度予算での「リカレント教育の拡充等による人材育成」が、「高齢期も見据えたキャリア形成支援」へ発展的に拡充したことにも表れている。
また、「就職氷河期世代活躍支援プランの実施」に注目したい。
これは内閣官房に「就職氷河期支援推進室」が設置されるなど、現在35歳~44歳に対する「政府を挙げて就職氷河期世代の方々への支援に取り組む体制が整備」(令和元年8月30日プレスリリース記事「就職氷河期支援施策の取組について」より抜粋)されるという力の入れ様に見ることができる。
正にその世代であり、「寒い時代」を体感した筆者は大いに期待しているところである。

  

3:「人生100年時代に対応した全世代型社会保障の構築」が政策の力点

平成31年度の「働き方改革」や「保育体制の充実」といった、いわば労働力の数的拡大に力点をおいた構成であった。
令和2年度は平成31年度の流れを踏襲しつつも、「就職氷河期世代活躍支援プラン」や「医療・福祉サービスにおけるロボット・AI・ICTの実用化推進」といった、労働力の質的向上に力点をおいた構成にシフト。年金問題では回避不可避な「持続的な経済成長の実現」に向けて、人的資源の面での基盤構築を狙ったものと考えられる。

 

総括:

中小企業支援として、「30代~40代における人材の質的向上」を後押しする施策が期待される。
その流れに乗るためには、現在の「仕事を廻す」体制(人・時間・仕事内容)をより柔軟なものに創り変える現場での不断の努力が必要である。
そのためには、5年後(もしくは10年後)を見据えた「組織体制」と「事業計画」のPDCAを廻す”経営陣主導の業務改革”を避けては通れない。

会社における「成長と分配の好循環の拡大」を成し遂げるために、「いま」動き出そう。

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